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根管治療後の痛みや処置の流れ、歯の寿命について解説

▼目次

 
根管治療(こんかんちりょう)は、歯の神経を取り除くことで、重度のむし歯や感染から歯を守るための大切な治療です。しかし、治療が終わった直後から「まだ痛みがある」「このまま放っておいて大丈夫?」「この歯はどれくらいもつの?」といった不安を抱える方は少なくありません。根管治療は終了した時点で終わりではなく、その後のケアや処置がとても重要です。
今回は、治療後に起こる痛みの原因や持続期間、必要な最終処置、そして根管治療後の歯を長持ちさせるためのポイントについて解説します。

 

1.根管治療後に起こる痛みとは?どれくらい続くのが一般的?

根管治療を終えた後でも、痛みや違和感が数日~1週間ほど続くことがあります。これは、処置による刺激や、歯の周囲組織が一時的に炎症を起こしているためです。治療直後の痛みがまったくないケースもありますが、以下のような症状が見られる場合もあります。
 

①鈍い痛み

神経を取り除いても、歯の根の先端周囲に炎症が残っていると、軽い鈍痛が数日間続くことがあります。食事中や噛んだ時に痛みを感じることもありますが、時間の経過とともに和らぐのが一般的です。
 

②拍動を伴う強い痛み

治療中に細菌が残っていた場合や、器具によって根の先に刺激が加わりすぎた場合などには、ズキズキとした強い痛みが出ることがあります。この場合は再治療や追加処置が必要になることもあります。
 

③噛んだときの違和感や痛み

治療後の歯は一時的に弱くなっているため、噛む動作に敏感になることがあります。仮の詰め物が高すぎたり、歯の周囲の炎症が残っていると痛みを感じやすくなります。
 

④治療部位周囲の腫れや違和感

歯の根の周囲に炎症がある場合、頬や歯ぐきに腫れを感じることがあります。特に腫れや熱を持っている場合は、感染が広がっている可能性があるため、早めの診察が必要です。
 

⑤痛みが長引くケース

通常は1週間程度で治まることが多いですが、痛みが2週間以上続く、または強まる場合は、治療の不備や別の病変が疑われます。このようなケースでは、再度レントゲン検査や再治療が検討されます。

治療後の痛みは一時的なものであることが多いですが、無理に我慢するのではなく、気になる症状がある場合は歯科医師に相談することが大切です。
 
 

2. その後に必要な処置とは?仮歯や被せ物のタイミング

根管治療が終わった後、歯は神経を失って脆くなっています。そのままにしておくと、亀裂や破折のリスクが高まるため、最終的な補綴処置(ほてつしょち)が必要です。一般的な処置の流れは以下の通りです。
 

①土台(コア)の形成

歯の内部に詰め物をしたあと、クラウン(被せ物)をしっかりと支えるための「土台(コア)」を作成します。金属製やレジン製のコアがありますが、歯の状態や噛み合わせによって適切な素材が選ばれます。

 

②仮歯の装着

土台を入れた後、最終的なクラウンを作る前に「仮歯(テンポラリークラウン)」を装着します。これは見た目を整えるだけでなく、歯ぐきの形を整えたり、噛み合わせの状態を確認するためにも役立ちます。

 

③クラウン(被せ物)の装着

仮歯で状態を確認した後、本番のクラウンを装着します。素材にはセラミック、ジルコニア、金属などがあり、見た目や強度、予算に応じて選択されます。治療後の歯にとって、このクラウンが「新しい外側の保護壁」となり、長期間にわたって歯を守ってくれます。
 

④処置のタイミング

根管治療の完了後、1~2週間以内に土台形成や仮歯のステップに進むことが一般的です。長期間放置すると、仮の詰め物が外れたり、再感染のリスクが高まるため注意が必要です。
 

⑤処置を先延ばしにした場合のリスク

被せ物の処置をしないままでいると、歯が割れたり、再感染を起こして根管治療のやり直しが必要になることもあります。特に奥歯は噛む力が強いため、できるだけ早く最終補綴修復を行うことが重要です。

根管治療は、最終的な被せ物をすることでようやく完結します。歯の寿命を延ばすためにも、必要な処置を適切なタイミングで受けることが大切です。
 
 

3.根管治療した歯の寿命は?長持ちさせるためにできること

根管治療は、むし歯や感染から歯を救うための大切な処置ですが、治療後の歯は神経を失っているため、健康な歯に比べると寿命が短くなる傾向があります。しかし、正しいケアを行えば、何年、何十年と機能し続けることも可能です。根管治療後の歯を長持ちさせるためには、次のような取り組みが重要です。

 

①定期的な歯科検診を受ける

治療後も半年〜1年に一度は歯科医院で定期検診を受け、クラウンの状態や歯の根の健康状態をチェックしてもらいましょう。トラブルが起きる前に発見できれば、再治療の必要性を減らすことが期待できます。

②セルフケアの徹底

治療後の歯は再感染しやすいため、毎日の歯磨きを丁寧に行うことが重要です。特に歯とクラウンの境目は汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病の原因になりやすいので、歯間ブラシやフロスを活用してしっかり清掃しましょう。
 

③強い力をかけすぎない

神経を失った歯は内部が乾燥して脆くなっているため、硬い食べ物や噛み締めなど、過度な力をかけると歯が割れてしまうことがあります。特に就寝中の歯ぎしりや食いしばりがある方は、ナイトガード(就寝用マウスピース)の使用を検討するのが効果的です。
 

④補綴物の異常に気づいたらすぐに受診する

クラウンがぐらついたり、外れそうな感覚がある場合は放置せず、すぐに歯科医院で診てもらいましょう。クラウンの隙間から細菌が侵入すると、再度根管治療が必要になることもあります。
 

⑤食生活の見直し

砂糖や酸性の強い飲食物は、むし歯の再発リスクを高めます。バランスの良い食事を心がけ、間食の頻度を抑えることも歯の健康維持のひとつです。
 

⑥歯科医師との連携を大切にする

何か異変を感じた時や不安なことがある時には、我慢せず歯科医師に相談しましょう。早期の対応が、歯の寿命を延ばすカギとなります。

根管治療後の歯は、適切なフォローアップが何よりも大切です。日々のケアとプロによる管理の両輪で、できるだけ長く自分の歯を守っていきましょう。

 
 

4. 仙台市の歯医者 奥州仙臺Premiumデンタルクリニックの根管治療

仙台市の歯医者 奥州仙臺Premiumデンタルクリニックは、歯を残すことに特化した根管治療を提供しています。マイクロスコープを用いた精密治療で患者さんの大切な歯を守ります。
 
歯を残すためには今ある歯を正しく診査・診断した上で治療方針を決定する必要があります。そのためには治療前にレントゲン・CT撮影や口腔内の温痛、冷通、打診痛などの検査、患者さんご自身からのヒアリングなど診査・診断を丁寧に行います。その結果を元に患者さんの生涯のお口の健康を考えた治療法を提案いたします。
 
また、根管治療を成功に導くためには歯と歯周組織に細菌感染が再び起こらない環境で治療を行う必要があります。そのために器具は滅菌済みや使い捨て(新品)を使用し、ラバーダムという特殊なゴムで唾液による細菌感染を防ぐなど「無菌的環境下」で治療を行うことも大切です。
 
「かかりつけの歯科医院で抜歯が必要と言われた」「歯の根の治療(根管治療)を何回も繰り返している」「治療後に歯や歯茎にずっと違和感がある」など、自分のお口に不安がある方は奥州仙臺Premiumデンタルクリニックにご相談ください。
 
 

まとめ

根管治療後は痛みが出ることもありますが、多くの場合は一時的なものです。しかし、治療が終了したあとも適切な処置や定期的なフォローアップを行わないと、歯の寿命が短くなってしまうことがあります。クラウンなどの補綴処置や定期検診、自宅でのセルフケアは、歯を長持ちさせるために欠かせません。

仙台市で根管治療後のケアに不安がある方は、奥州仙臺Premiumデンタルクリニック 卸町にご相談ください。

 
 


監修

奥州仙臺Premiumデンタルクリニック
TOKU根管治療専門室 鈴木篤太郎

診療時間

9:15~17:00 休診日/水曜日・祝日

診療内容

歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科

アクセス

仙台市若林区卸町1丁目1番1号
イオンスタイル仙台卸町 3階(ゲームセンターの向かい側)